平面作品の展示販売。
森や水辺に存在する、多様な生物の様々な世界。それらをじっと観察していると、その無数の命の集合体に包まれ、自分という概念がなくなり溶け込んでいくような心地よさを感じます。
それはどこか仏教における「空(くう)」の精神に通じるところがあるのでは考えました。
私の作風であった、ひとつひとつのモチーフの細部まで目を向け集合体を描いていく工程は、その一体感を思い起こさせます。
今回の個展ではより少ないモチーフで構成し、それぞれの生命の本質を捉え描き出すことを目指しました。
「空」を構成する1個体、いわゆる「色(しき)」の持つ力を最大限描き出すことで、さらなる表現につながればと思っています。